| トピックス 2006.2.15 |
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| 「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」の改正について |
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| 金融インダストリーグループ 公認会計士 深田 建太郎 |
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1.はじめに
金融庁が平成17年12月に改訂した「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」(以下、「監督指針」という。)はそれまでの中小・地域金融機関向けの施策の集大成といえる。すなわち、当該監督指針は、従来の事務ガイドラインに加えて平成15年3月27日公表の金融審議会金融分科会第二部会報告「リレーションシップバンキングの機能強化に向けて」および中小・地域金融機関の不良債権問題の解決に向けて平成15年3月に公表された「リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラム」を受けたものとなっている。特に、同プログラムにおいて、「各金融機関の資産、自己資本、収益力、流動性リスク、市場リスク等従来の早期是正措置および早期警戒制度が視野に入れていた領域に加え、コーポレートガバナンスや経営の質、地域貢献が収益力・財務の健全性に与える影響などの観点も取り入れた、より多面的な評価に基づく総合的な監督体系を確立し、業務改善命令を含め監督上の対応を的確に行うためための監督指針を策定するとともに、ルールの明確化を図る」とされたことを受けたものである。
よって、当該監督指針は代表取締役、取締役会、監査役といったガバナンスに関する監督を強化することを意図しており、外部監査についてもその機能の強化あるいは内部監査などとの連携を求めるものとなっている。また、リレーションシップバンキングの強化として、中小企業の再生と地域経済の活性化への取り組みを進めることを求めている。さらに、昨今のシステム障害などの状況を背景として、コンピューターシステム面の監督の強化を意図していると思われる。
今回は、実務面において大きな影響を及ぼすと考えられる貸出条件緩和債権に関する改訂を取り上げる。貸出条件緩和債権については、監督指針のIII−4−9−4−3 リスク管理債権額の開示(2)開示区分 貸出条件緩和債権において規定されており、この取扱いについては主要行と相違はない。
監督指針の改正により、貸出条件緩和債権を判定する際の基準金利の考え方において大きな変更があった。すなわち、基準金利は経済合理性に基づいて設定されるべきこと、具体的には、信用リスクに基づく適切かつ精緻な区分を設け、その区分に応じた新規貸出約定平均金利を基準金利とすることが定められた。この貸出条件緩和債権については別に主要行向けの監督指針の発出と同時に貸出条件緩和債権関係Q&Aが公表されている。本稿は当該Q&Aなどを踏まえた実務上の留意点についてまとめているが、文中、意見に関する部分は筆者の私見であること、また、全ての論点について触れたものではないことをお断りしておきたい。
2.貸出条件緩和債権の定義
貸出条件緩和債権は銀行法施行規則第19条の2第1項第5号ロ(4)に規定されており、「債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄その他の債務者に有利な取決めを行った貸出金」である。この貸出条件緩和債権の判定基準については、これまで通り、 経営再建または支援目的で貸出条件の改定などが行われ、かつ、 信用リスク等に見合ったリターンが確保できていない場合であるかどうかであり、その取扱いには変更はないとされている。
3.「債務者に有利となる取決め」と「経営再建または支援を図る目的」
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債務者に有利となる取決め
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「債務者に有利となる取決め」とは、債権者と債務者の合意によるものか法律や判決によるものであるかは問わない。 |
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具体的に挙げられている事例に実質的な変更はない。 |
経営支援先に対する債権の定義については、従来の事務ガイドラインと表現は異なっているものの、従来から追加的支援の蓋然性が高い債務者に対する貸出金は貸出条件緩和債権に該当するという取扱いをしていた。すなわち、経営再建計画に基づき、債権放棄などを行い、今後はこれを行わないことが見込まれる状態にあっても、「今はそうではないと考えているが、将来的に、再建計画の管理を行う中で、追加の支援を合む計画の見直しの必要があるかもしれないという可能性が排除されていない」場合における当該計画に基づく債権は、貸出条件緩和債権に該当することとなる。
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「債務者の経営再建又は支援を図ることを目的として」いない場合には、たとえ「債務者に有利となる取決め」を行っている場合であっても、貸出条件緩和債権には該当しない。具体的には、以下のような場合には貸出条件緩和債権には該当しない。
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正常先の債務者に対して行われたもの
他の金融機関との競争上の観点から決定されたもの
当初約定時点から決められていたもの |
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住宅ローンなどの定型商品における軽微な条件変更など通常予定される貸出条件の範囲内での変更である場合 |
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4.基準金利の設定
信用リスク等に見合ったリターンについては基準金利によって判断されるが、上記の監督指針において基準金利については以下のように記載されている。
(1)経済合理性に従った基準金利の設定
基準金利は経済合理性に従って設定する必要がある。すなわち、信用リスクに基づく適切かつ精緻な区分を設け、その区分に応じた新規貸出約定平均金利を基準金利とする。ただし、新規貸出約定平均金利が、その区分において、信用リスク等に見合ったリターンが確保されている旨を合理的・客観的に証明できる方法により求めた金利(以下、「理論値」という。)を著しく下回る場合には、当該方法により求めた金利を基準金利とする。
要注意先について信用リスクに基づく適切かつ精緻な区分を設ける。
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要注意先を信用リスクを適切に反映した複数の区分を設けて、算定することが必要である。
実務的には、例えば、要注意先を実質債務超過の有無、再建計画の有無、あるいは財務格付の評点などによって複数の区分に分けることが考えられる。その場合、その区分が適切に信用リスクを反映しているかどうかについては、デフォルト率の推移などから確認する必要がある。
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過去のデータ蓄積が不十分などにより信用リスクの精緻な計測を行うことができない場合には、要注意先全体を一つの「同等な信用リスクを有している債務者」のグループとみなし、基準金利を設定することも当面認められるが、データの蓄積などを行った上で、将来的には信用リスクに応じた適切かつ精緻な区分を設ける必要がある。
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その他要注意先と要管理先は原則として、信用リスクに基づく区分とはいえない。
ただし、信用格付の基準の中で、信用リスク判定の定性要因として貸出条件緩和や3ヶ月以上延滞を勘案している場合は、格付ごとのデフォルト率に反映されているため、当該区分を使用することもできるとされている。 |
新規貸出約定平均金利
基本的には金融機関が適切にリスクを反映していると考えられる新規貸出約定平均金利を基準金利とすることとし、一方、新規貸出約定平均金利がある信用区分において、信用リスクのみならず回収可能性なども勘案した上での「信用リスク等」に見合ったリターンが確保されている旨を合理的・客観的に証明できる方法により求めた金利(理論値)を著しく下回る場合には、当該方法により求めた金利(理論値)を基準金利とすることとしている。
具体的には、貸出条件緩和債権の判定の対象となる要注意先の債務者について、信用リスクを適切に反映した複数の区分を設け、それぞれの区分に応じた新規貸出約定金利を貸出金額で加重平均するという算出方法を想定している。
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理論値を基準金利とすることができる場合
新規貸出約定平均金利が理論値を著しく下回る場合には理論値を基準金利とする。

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「著しく下回る」とはどの程度か
理論値と新規貸出約定平均金利との乖離については、金融機関ごとのビジネスモデルや債権のポートフォリオなどにより異なるものであり、当局が機械的・画一的に(問題となる)乖離幅を定めることは適当でないとされている。(Q&A(問4)) |
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単体ベース or 連結ベース(Q&A(問6))
連結ベースにてリスク管理債権を開示する場合であっても、基準金利の設定は個々の金融機関の状況に応じて、それぞれの金融機関ごとに行うことが適当である。
債務者についても同様であり、単体ベースで判断することが適当である。
基準金利(理論値)のない金融機関の対応
倒産確率(PD)やデフォルト時損失率(LGD)のデータがない金融機関が基準金利を設定する方法としては以下のような方法がある。
●新規貸出約定平均金利とする。
●信用コストについては債務者区分ごとの予想損失率から算定する。
基準金利を上回る場合であっても貸出条件緩和債権に該当する場合
基準金利=新規貸出約定平均金利とすると、条件緩和後の貸出金の適用金利が基準金利を上回っていても、例えば当該債務者に係る担保・保証が、当該債務者の属する区分における平均的な担保・保証よりも少ないことなどから、当該債務者に対する取引の総合的な採算を勘案した結果、当該貸出金に対して基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていないと認められる場合には貸出条件緩和債権に該当する。
5.総合採算
貸出条件緩和債権に該当するかどうかは、当該債務者に関する他の貸出金利息、手数料、配当などの収益、担保・保証などによる信用リスク等の増減、競争上の観点などの当該債務者に対する取引の総合的な採算を勘案して、当該貸出金に対して、基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されているかどうかで判定する。
総合採算を考慮できる取引の範囲
金融機関と当該貸出金の債務者企業との取引であり、基本的には債務者企業の範囲を拡大すべきではないが、個々のケースに当たっては、債務者の実態を勘案し判断することとなる。
総合採算において勘案すべき要素
総合的な採算に勘案すべき要素としては、当該債務者から貸出期間にわたって継続的に見込める収益、或いは一時的であっても合理的な計算に基づき貸出期間全体にわたって配分可能である収益であり、間接費用を含む費用を控除した後の利益で勘案するものである。将来の収益については、貸出期間にわたってその収入が確実に得られることであることが合理的に説明可能である場合のみ、勘案することができる。
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他の貸出金利息 |
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手数料
≫信託銀行などにおける証券代行手数料、年金受託手数料、不動産仲介手数料 |
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配当などの収益 |
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担保・保証による信用リスク等の増減
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根担保や根保証は、一定の範囲に属する不特定の債権を保全するものであり、保全する債権が確定するまでは、個別の債権のみを保全するものではないことから、総合的な採算を勘案するにあたっては、根担保や根保証による信用リスク等の増減については、被担保等債権全体に均等に勘案される必要がある。 |
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担保や保証などにより100%保全されている貸出金は信用リスク等が極めて低いと考えられ、当該貸出金に係る調達コスト(調達コスト+経費コスト)を確保していれば、当該貸出金に対して基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていると判断して差し支えないとされている。ただし、優良保証、一般保証を問わないとされているが、例えば、要注意先の親会社の保証によってフル保全ということをもって、当該貸出金に対して基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていると判断することは、信用リスク等が極めて低いとはいえないため、問題があると思われる。 |
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貸出期間にわたって継続的に保全が見込める場合に限られると考えられる。 |
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競争上の観点
他の金融機関との競争上、現在の貸出金利水準が当該債務者の信用リスク等に比べて低く設定されている場合など、再建又は支援目的でないといえる場合もある。ただし、その場合にも、中長期的には総合採算においてリスクに見合ったリターンが確保される展望が必要であるとされている。 |
開示債権の範囲
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経営支援先に対する債権は債務者単位
債務者に対して債権放棄やDES(デット・エクイティ・スワップ)などの支援を実施し、追加的支援の蓋然性が高い場合には「経営支援先に対する債権」に該当し、債務者単位で貸出金全体を開示することとなる。
一方、追加的支援の蓋然性が高くないと認められる場合には、当該債務者に対する債権(全体)は「経営支援先に対する債権」に該当しないが、その場合であっても、個々の貸出金について「一部債権放棄を実施した債権」など、他の貸出条件緩和債権の定義に該当する場合には開示する必要がある。
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一部債権放棄を実施した債権は債権単位
「一部債権放棄を実施した債権」は、「元本の一部又は利息債権の放棄を行った貸出金の残債」と定義されており、債権放棄額の算出方法の如何に関わらず、債権放棄後の残債を債権単位で開示することで差し支えない。
ただし、開示を逃れるために意図的に債権を分割している場合には、分割する前の残債を開示する必要がある。 |
6.卒業基準
監督指針の卒業基準
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金融経済情勢等の変化等により新規貸出実行金利が低下した結果、又は当該債務者の経営状況が改善し信用リスクが減少した結果、当該貸出金に対して基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていると見込まれる場合 |
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当該債務者の債務者区分が正常先となった場合 |
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実現可能性の高い抜本的な経営再建計画に沿った金融支援の実施により経営再建が開始されている場合 |
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金融経済情勢等の変化等により新規貸出実行金利が低下した結果、又は当該債務者の経営状況が改善し信用リスクが減少した結果、当該貸出金に対して基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていると見込まれる場合
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当該債務者の経営状況の改善
原則として、要管理先からその他要注意先になった場合は含まれない。ただし、各行で定めた信用格付の基準の中で、信用リスク判定の定性要件とし貸出条件緩和や3ヶ月以上延滞を勘案している場合は除く。
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経営状況の改善例
経営状況の改善は具体的事案に沿って個別に判断すべき事柄であるが、例えば以下のような状況などは「改善」と判断できる。
・キャッシュ・フローの相当程度の改善
・期間損益の黒字化
・債務超過の解消
・その他経営再建計画に沿って再建が順調に推移していることを示す数値など
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適用する基準金利(Q&A(問24))
「当該債務者の経営状況が改善し信用リスクが減少した結果、基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていると見込まれる場合」とは、信用リスクが減少した時点での基準金利をベースに考える。この結果、金利の見直しや、与信期間の変更などの貸出条件の見直しがなくとも貸出条件緩和債権から外れることもありうる。
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貸出条件の復元の取扱い(Q&A(問26))
過去に緩和した条件を復元した場合であっても、当該債務者に対する取引の総合的な採算を勘案した上で、信用リスク等に見合ったリターンが確保されていない(基準金利が確保されていない)場合には、貸出条件緩和債権は解除されない。 |
当該債務者の債務者区分が正常先となった場合
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債務者区分を付さない債権の取り扱い
プロジェクトファイナンスなどの債務者区分を付していない貸出条件緩和債権については、当該プロジェクトの状況が正常先に準ずる程度に改善された場合、又は案件ごとに合理的な方法により当該貸出金に対して基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていると見込まれる場合には、貸出条件緩和債権から卒業するものと考えられる。実務的には、信用格付とリンクした債務者区分を付している場合が多いと思われため、それによって判断することになろう。 |
実現可能性の高い抜本的な計画
「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画に沿った金融支援の実施により経営再建が開始されている場合には、当該経営再建計画に基づく貸出金は貸出条件緩和債権には該当しないものと判断して差し支えない。」「実現可能性の高い抜本的な計画」の要件は紙面の関係で省略するが、以下の点に留意する。
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当該経営再建計画に基づく貸出金
経営再建計画開始時に存在した貸出金とその後に計画に基づいて支援(実行)した貸出金全てをいう。経営再建の「終了」時点ではなく、計画に沿った金融支援の「実施」時点における当該経営再建計画に基づく貸出金は全て貸出条件緩和債権には該当しないと考えて差し支えない。
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「実現可能性の高い」計画について
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関係者との同意 |
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経営再建計画の計画に沿った実行が妨げられないよう、予め契約などにより計画に協力する(又は反対をしない)旨の意思を確認しておく必要があるすべての関係者の計画に協力する意思を指す。 |
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「同意」の性格上、当該意思表示は、書面などによって明確に確認できることが必要である。 |
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抜本的な計画について
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概ね3年後に正常先
正常先と判断するには、一般的に以下の要件が必要であろう。
・経常的に黒字を計上
・実質債務超過解消
・償還能力(要償還債務※のキャッシュ・フロー倍率が10倍以内)
・貸出条件に問題のある債権がない |
再生計画の妥当性については、他の制度における目安が参考になる。すなわち、「私的整理に関するガイドライン」においては「経常黒字化・実質債務超過解消」が求められている。また、産業再生機構の「支援基準」においては、これらに加え、「有利子負債のキャッシュフローに対する比率が10倍以内となること」または「新たなスポンサーの関与等によりリファイナンスが可能と見込まれること」などが求められている。ここで、産業再生機構の「支援基準」における「有利子負債」とはいわゆる有利子負債全額ではなく、正常運転資金は除くものとされている。上記の償還能力の判定においても有利子負債から正常運転資金を除いたものを要償還債務と称している。
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私的整理ガイドラインに基づき再建を行う場合の取扱い
私的整理ガイドラインに基づき再建を行うにあたって、再建計画終了時点で、債務者区分は正常先となることを想定している場合には、必ずしも概ね3年後に正常先とならない場合であっても「抜本的な」という条件に該当するものとして差し支えない。 |
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一旦卒業した貸出条件緩和債権のその後の取り扱い
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一旦、貸出条件緩和債権から卒業した場合には、再度、債務者の経営再建・支援を図ることを目的に、債務者に有利な取決めを行わなければ、貸出条件緩和債権には該当しない。
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ただし、実現可能性の高い抜本的な経営再建計画に沿った金融支援の実施により経営再建が開始されていることによって、貸出条件緩和債権に該当しないものと判断している場合にその判断の前提となる計画について、実現可能性の高い抜本的な経営再建計画の要件を欠くこととなり、基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されていないと見込まれるようになった場合には、再度、貸出条件緩和債権に該当することに留意する必要がある。 |
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| 以上 |
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