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| 株式公開 |
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| トピックス 2006.11.1 |
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| 2006年 第3四半期におけるIPO市場の動向 |
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| IPO支援室 公認会計士 津村 陽介 |
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1.はじめに
今年第3四半期(2006年7月1日〜9月30日)の日経平均株価は1万6千円前後でもみ合いを続けているが、新興市場の株価は年初からの下落基調が依然として続いている。新興市場には資金が集まりにくい環境となっており、公募価格に対する割高感が増大し、新規上場銘柄に対する過熱感も若干落ち着きを見せている。
このような状況の中、2006年の第3四半期の3ヵ月では34社が新規上場を果たしているが、その特徴を整理してみることとする。
なお、文中の意見に関する部分は私見である。
2.新規上場会社数
| 市場 |
2006年
第3四半期 |
2005年
第3四半期 |
増減 |
2006年
9ヵ月累計 |
2005年
9ヵ月累計 |
増減 |
2005年
年間 |
| 一部・二部 |
3 |
1 |
2 |
21 |
7 |
14 |
20 |
| ジャスダック |
9 |
15 |
△6 |
42 |
51 |
△9 |
65 |
| マザーズ |
9 |
6 |
3 |
23 |
18 |
5 |
37 |
| ヘラクレス |
8 |
5 |
3 |
30 |
21 |
9 |
22 |
| その他 |
5 |
6 |
△1 |
11 |
11 |
0 |
16 |
| 合計 |
34 |
33 |
1 |
127 |
108 |
19 |
160 |
2006年 第3四半期の新規上場会社数は34社となり、昨年の33社を1社上回った。内訳で見るとジャスダックが6社減少したのに対し、マザーズ及びヘラクレスがそれぞれ3社増加している。昨年上場会社数が大幅に減少したマザーズや、注文件数急増に伴うシステムトラブルにより新規上場の受付を停止したヘラクレスも今年は順調に社数が伸びている状況である。
9ヵ月累計で見ると127社となり、前年同期の108社を19社上回っている。年初に年間180社程度の上場が見込まれていたが、予想通りの推移をしている。新興市場でジャスダックが減少しマザーズ及びヘラクレスが増加しているのは第3四半期の増減と同じ傾向である。第1四半期に16社が上場した一部・二部はそのまま社数を伸ばし、すでに昨年1年間の20社を上回る21社が上場している。企業再生のExitとしてIPOが選択されるケースがあるが、9月22日に東証2部に上場した株式会社ミヤノは、株式会社産業再生機構が支援した会社で初めて上場を果たした事例である。
3.第3四半期の新規上場会社の特徴
業種別にみると、サービス業12社、情報・通信業6社、卸売業5社、小売業4社で大半を占めている。サービス業のうち7社と情報・通信業のうち5社の合計12社は、アフィリエイト広告、ASP事業、コンテンツ開発、インターネットデータセンター運営などインターネット関連の事業を手がけている。
新規性の高い会社や事業に特徴のある会社に市場の注目が集まっているが、新興市場銘柄の株価が低調に推移している中、初値の公募価格に対する騰落率が、上半期までのように300%を超える銘柄はなく、100%を超えた銘柄も以下のとおり3社のみとなった。一方、昨年3社しかなかった公募価格割れも第3四半期に5社あり、通期で6社となっている。
| (単位:円) |
| 上場日 |
市場 |
会社名 |
公募価格 |
初値 |
騰落率 |
| 8/16 |
ヘラクレス |
ゴメス・コンサルティング株式会社 |
510,000 |
1,800,000 |
252% |
| 7/5 |
マザーズ |
サイバーステップ株式会社 |
300,000 |
950,000 |
216% |
| 7/5 |
ヘラクレス |
株式会社ライフステージ |
190,000 |
406,000 |
113% |
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ゴメス・コンサルティング株式会社は、Eコマースサイトを中心に、インターネット上でサービスを提供している企業のWebサイトをユーザーの視点で評価・ランキング付けを行ってる。Eコマースサイト等の調査・分析業務を通じて得たノウハウを生かし、Webサイトの改善、サービス向上のためのコンサルティングサービスや、Webサイトの構築サービスを行っている。
サイバーステップ株式会社はオンラインゲーム運営会社である。世界5地域でサービスが提供されており、2006年4月30日現在で1,600万人以上の登録者がいるオンライン対戦格闘ゲーム「GetAmped」が主力となっている。
株式会社ライフステージは、京阪地区を中心とした近畿圏及び首都圏並びに福岡を中心としたエリアにおいて、マンション販売代理事業を行っている。主にデベロッパーの代理として、販売員をモデルルームに配して業務を行っており、1900年の設立以来1万戸超の販売実績がある。
4.新興3市場の資金調達の状況
新興3市場の資金調達額(公募・売出し金額合計)は例年20億円程度で推移している。公募増資額は減少傾向にあるものの、売出しも含めた資金調達額は2006年 第3四半期9ヵ月累計の平均で24億円となっており、ほぼ例年通りとなっている。2006年 第3四半期で100億円以上調達したのは株式会社ビックカメラ(8/10 ジャスダック)345億円と株式会社ミクシィ(9/14 マザーズ)110億円の2社であった。
株式会社ミクシィはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「mixi」を運営し、サイト上の広告料及びプレミアム会員からのサービス利用料等を収益源としている。SNSとは、身近な友人・知人とのコミュニケーションや共通の趣味嗜好に関する情報交換等を目的として展開されるコミュニティ型のWebサイト及びサービスである。新聞報道等によると会員数は570万人程度でSNSで国内最大手であり、上場時時価総額が1,000億円を超えることで高い注目を集めた。
5.おわりに
今年もすでに100社を超える企業が上場しているが、一方で企業不祥事の発生も増加している。2006年6月7日に金融商品取引法が成立し、上場企業は2008年4月1日以降開始する事業年度から、財務報告にかかる内部統制監査と四半期開示を義務付けられることになった。特に内部統制監査については、金融庁は新興市場に上場している企業も含め全ての上場会社に一律に適用する方針を固めたと報道されている。
また、2006年9月20日には、日本証券業協会から『「会員における引受審査のあり方等に関するワーキング・グループ」における検討状況(第一次報告)』が公表されており、証券会社が行う引受審査も強化される見通しである。
今後はコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の充実がこれまで以上に求められることになり、これから上場を目指す企業がクリアすべきハードルは高くなっていくものと予想される。 |
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| 以上 |
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