| 地方自治体 |
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| 公会計改革 コラム 2007.11.28 |
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「新地方公会計制度実務研究会報告書」における2つの財務書類作成モデル
第2回 いずれのモデルを採用すべきか |
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| 公認会計士 小室 将雄 |
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巷では、発生主義・複式簿記を全面的に適用する基準モデルを採用すべきという論調が多いが、その一方で、現実的には改訂モデルしか対応できないという声も聞く。では、いったいいずれのモデルを採用すべきなのだろうか。
本稿の執筆時点で公表されている資料によれば、平成19年10月17日付け総務省自治財政局長通知「公会計の整備推進について(PDFファイル)」では、「新地方公会計制度実務研究会報告書を活用してその推進に取り組むこと」とされているが、その「新地方公会計制度実務研究会報告書」では2つのモデルが提示されるにとどまり、かつ第1部第25段落において「今後とも各団体における実践課程で新たに判明した実務上の課題を踏まえ、必要な基準の見直しや解説を行うことが重要である」とされていることから、今後の実践を踏まえた議論に委ねられているものと考えられる。
今回の公会計改革は、平成17年12月24日の「行政改革の重要方針(PDFファイル)」に端を発しているが、現時点において、東京都方式も含め、いずれのモデルが最終形であると決まっているわけではなく、また決めるべきでもないと考える。なぜなら、これらのモデルで実践的に取り組んだ団体はまだ少数であり、多くの団体で適用可能なのかどうかについて、十分に議論が尽くされているわけではないと思われるからである。
すなわち、今後数年間の多くの団体における実践的な取り組みの中で、それぞれのモデルの特徴や課題、メリットやデメリットをこれまで以上に明らかにし、それらを踏まえてあるべき「公会計のカタチ」が議論されるべきと考えるし、またそうあってほしいと願っている。そして、その際には、有識者だけではなく、財務書類の作成者かつ利用者である自治体職員、財務書類の読者である住民(国民)、地方債の購入者である投資家、自治体財政を分析するアナリスト、公会計制度や自治体の財政に精通した会計専門家などの幅広い意見を踏まえて議論されることを願ってやまない。
ところで、「基準モデル」が素晴しいモデルであることは筆者も認めるところであるが、『「新地方公会計制度実務研究会報告書」における2つの財務書類作成モデル 第1回 2つのモデルの特徴』(2007.11.21)で整理したような「基準モデル」の特徴や意図、その活用策を十分に理解・議論しないままに導入を検討されている団体があることに懸念を感じているところである。単にシステムの導入や台帳整備を進めることが基準モデルの“肝”ではなく、その内容の理解が非常に重要と考えているからである。
一方で、複数団体が参加する研究会の場で、東京都方式、基準モデル、改訂モデルを比較検討し、今後参加団体がいずれのモデルを採用していくかの参考にするために議論している取り組みもあると聞いており、このような研究会の取り組みは非常に有用であると考える。
筆者は、このような研究会の場がなくとも、基準モデルと総務省方式改訂モデルそれぞれの特徴や活用策を十分に検討したうえで、いずれのモデルを採用するかを決定することをお勧めしている。特に基準モデルを採用する場合には、システム等の導入経費がかかることも想定されるため、財政状況の厳しい中、より慎重に検討する必要があると考える。
※本文中の意見に関わる部分は私見である。 |
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