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| 公会計改革 トピックス 2006.4.12 |
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| 「新地方公会計制度研究会」の発足 |
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| 公認会計士 小室 将雄 |
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「新地方公会計制度研究会」(座長:跡田直澄・慶應義塾大学教授)が発足し、平成18年4月5日、第1回の会合が開催された。この研究会では、「『簡素で効率的な政府』を実現し、債務の増大を圧縮する観点から、地方公共団体の資産・債務の管理等に必要な公会計の整備について、有識者により幅広く検討する」ことを目的とし、その目的を果たすため、次に掲げる検討が行われるという。
(総務省WEBページ http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060404_4.html より)
(1)地方の公会計制度の現状と評価
・バランスシート等の取組の評価 等
(2)企業会計の手法を活用した財務書類の基準
・連結ベースを含むフロー・ストックの財務書類の体系化
・資産・債務等の内容として開示すべき項目の検討 等
(3)企業会計の手法を活用した財務書類の整備
・地方公共団体の規模に応じた財務書類の整備目標の設定
・国の財務書類との関係 等
(4)中長期的な公会計制度の方向性
・財務書類に対する監査 等
上記から、このたび発足した研究会では、現状の取組みを評価したうえで、中長期的な(たとえば10年先の)公会計制度(会計基準や開示基準など)のあるべき姿を求めて、複数の地方公共団体へのヒアリングも交えながら、有識者による検討がなされるようである。
この中で注目すべき点の1つは、「地方公共団体の規模に応じた財務書類の整備目標の設定」である。このことは、利害関係者の範囲や数、世間の関心度合によって、求める財務書類の項目や内容を異にすることを意図していると思われる。すなわち、人口規模が大きい都道府県や政令指定都市、一定規模以上の住民参加型市場公募地方債の発行などを行っている比較的大規模な地方公共団体に対しては、より詳細な財務書類の整備を求める一方、人口規模が小さく、外部の調達財源を国や地元の金融機関に対する縁故債などでまかなっているといった比較的小規模な地方公共団体については、簡素な財務書類の整備にとどめるというものになるのではないだろうか。
また、「財務書類に対する監査」も注目すべき点である。「総務省方式」のバランスシート等について、正確性に欠ける、といった批判はありながらも、平成15年度版バランスシートは、都道府県で100.0%、市区町村で56.7%に上る(「地方公共団体のバランスシート等の作成状況(平成17年6月22日。総務省調べ)」)など、多くの地方公共団体で作成されている。しかし、地方公共団体が作成したバランスシートや行政コスト計算書を筆者が地方公共団体の協力を得て数十団体調査したところ、半数以上の団体で多少なりとも誤りが発見された。誤りの原因は、単なる数値の入力ミスなどによるものもあったが、基準の解釈や適用誤りなど、根本的な原因によるものも散見された。「財務書類に対する監査」の導入は、このような単純ミスの有無や基準への準拠性を確かめ、地方公共団体が作成した財務書類に信頼性を付与するという役割を果たすものといえる。
筆者は、いくつかの地方公共団体の首長や職員の方々と意見交換する機会が恵まれたが、その中で頻出する要望は、「うちの市の行財政運営(特に予算編成)に活用できる“会計ツール”がほしい」という点である。残念ながら、現在はいわゆる「総務省方式」と呼ばれるバランスシートや行政コスト計算書などを除いては、各団体が会計専門家等の助言を受け、創意工夫しながら独自の“会計ツール”を開発・活用しているのが現状である。このようなことから、「新地方公会計制度研究会」における議論の方向性には、大いに注目したいと思っている。
※本文中の意見に関わる部分は私見である。 |
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| 以上 |
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