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| 情報・メディア・通信 (TMT:Technology, Media & Telecommunications) |
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| トピックス 2006.12.27 |
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| Thought Leadership コンバージェンスを語る 〜総務省へのインタビュー〜 |
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| 工学博士 高橋 淳一 |
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この度、トーマツのTMTグループは、デロイトのTMTグループと共同で、コンバージェンスに関して、「コンバージェンスを語る(Convergence Conversations)」と題する調査を実施し、わが国の主要な情報通信メディア関連のキーパーソンに取材を行った。このインタビューはそのうちの一つであり、2006年8月21日、総務省総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課の課長補佐、柴崎哲也氏他2名に取材してまとめたものである。
「コンバージェンスを語る(Convergence Conversations)」(英語版)は2006年11月に発刊した。日本の企業や総務省とのインタビューの日本語版を掲載した「コンバージェンスを語る(Convergence Conversations)」は2007年2月に発刊予定である。
聞き手、執筆:工学博士 高橋 淳一(トーマツ コンサルティング株式会社)
| 語り手: |
総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課
課長補佐
主査 |
柴崎 哲也 氏
長谷川 将之 氏
井出 有紀 氏 |
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今や、携帯電話がエンドユーザーの生活動線上の重要なコミュニケーション手段になってきていることから、携帯電話は、今後も、色々なサービスと融合していくと思っています。つまり、携帯電話サービス市場は、色々なサービスのコンバージェンスを生むような方向へ発展するであろうと思います。そのような意味で、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)は色々な新しいサービスを創出するための重要なプレイヤーであると思いますが、国内では垂直統合モデルが主流であり、MVNOの参入が難しい環境になってきているように思います。MVNOを促進する必要性の是非も含めて、現状の政策に関する考え方についてお聞かせください。
移動通信市場においては、主要なモバイルキャリア3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)の料金・サービス競争により、料金の低廉化やサービスの多様化が進みつつあります。また、周波数割り当てによる新規参入やナンバーポータビリティ制度の導入による競争促進が期待されます。一方で、周波数は有効資源ですから、今後、移動通信市場をさらに拡大し、競争を一層促進するためには、無線アクセス手段を持たないMVNOが重要なプレイヤーになるのではないかと考えています(図表1参照)。

総務省では、平成14年6月に「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用に関するガイドライン」を公表しました。ガイドラインは、MVNOの電気通信事業法や電波法の適用関係を明確にするためのものですが、変化しつつある移動通信市場に対応するために、今般、ガイドライン改正を含めた検討を行うことにしました。そこで、2005年末から、MVNOの定義や参入により予想される市場の変化と課題などについて、広く意見を募り、寄せられた意見や事業者への聞き取りをもとに検討を進めています。2006年4月には、MVNOに関する要望事項について技術面から考察した結果や今後制度面において検討すべき事項について2回目の意見募集を行い、多くの意見を頂きました。(「携帯電話事業の環境変化と今後の政策対応に関する二次意見募集」)。
現在、MVNOとMNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)の法制上の関係などについて、「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」の報告書に取りまとめ、3回目の意見募集を行っているところです(注:募集期間は終了しております)。具体的には、MNOとMVNOとの間の法制上の関係は、次の2つの形態に整理可能であるというものです。1つは、MNOからMVNOに対する卸電気通信役務の提供、もう1つは、MNOとMVNOとの間の事業者間接続です。特に後者については、これまでの制度上で可能ではありましたが、改めてそのことを明らかにしています。これは、電気通信事業者は、他の電気通信事業者から自らの電気通信回線設備への接続請求を受けた場合には、原則としてこれに応じなければならない、という接続義務が課されるものです(電気通信事業法第32条)。IP化が進展する今後においては、多様な形態のMVNOの参入が期待されることから、この2つの形態がいずれも可能である旨をガイドラインにおいて明示することにより、法制的な関係が柔軟になるものと考えています。
MVNOを促進するには、MNOとMVNOの間でWin-Winの関係を構築しやすい環境の工夫が重要であると思います。MVNOにとっては、ビジネスの側面から、MNOが有する顧客データベースが魅力的に映るでしょうし、MNOにとってはトラフィック増などの効果はあるものの、セキュリティやネットワークオペレーションの安定・安全性、顧客情報の扱い方など慎重になる面があります。これらの諸課題に対する責任の考え方などを規定することも必要になるのではないでしょうか?これについてはどのように、お考えでしょうか?
関連事業者などから寄せられている要望の中には、確かに顧客情報に関するものなども含まれています。要望を整理したところ、だいたい3つの項目に分類できると思います。例えば、(1)位置情報・加入者移動管理情報・課金に必要な情報・顧客サポートに必要な情報の共有と提供に関する要望、(2)MVNOがセッションを制御し独自のネットワークサービスを提供するためにはレイヤ2接続が必要、といった接続形態に関する要望、(3)端末仕様や接続試験などMVNOが独自端末を調達することに関する要望、などです。そこで、これらの要望が実現可能な内容であるか技術的に検討し、概ね可能であるとの見解を得ることができました。一方で、発生するコストの分担やMVNOシステムによるMNOの障害、インセンティブのない事業者に何をどこまで求めるべきかという課題もあると思いますので、十分に留意する必要があります(図表2参照)。

今のところ、これらの要望事項は技術的に可能であるものの、実現するための詳細な検討はビジネス毎に個別具体的な問題であることから、特段、法制上の義務を設けるのではなく、あくまでもビジネス交渉に委ねるべきと考えています。今後は、MVNOからの要望事項にはこのようなものがあります、ということをMNOをはじめとした関係者に共通の認識を持って頂き、先にお話した2つの形態のもとで、個々のビジネス交渉を経てMVNOが発展することを見守っていきたいと思います。そして、今後の交渉や運用において課題が明確化する場合には、必要に応じてガイドラインを見直していくことを考えています。
市場ではなかなかMVNOがMNOとビジネス交渉することが難しいということをよく聞きます。MNOの無線通信サービスに関する知識レベルとMVNOのレベルに大きなギャップがあることが原因と予想されます。そこで、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)によるMVNOの支援体制が重要になってくると思いますが、MVNEを育てる観点での政策的なお考えはいかがでしょうか?
MVNEによるMVNO支援については非常に重要であると考えておりますが、当然、MVNEとMVNOとの間にもビジネスが存在しますので、基本的には、個別具体的な問題ではないかと思います。まだ国内では事例が少なく、共通の課題があまり見えておりませんので、MVNEについても、まずは自由なビジネス交渉に委ねるスタンスです。 |
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| 以上 |
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