Deloitte.
トーマツグループ トーマツ
Home サービス ニュース&ナレッジ セミナー 出版物 グループ案内 コラム 問い合わせ サイトマップ
Home > ニュース&ナレッジ > 情報・メディア・通信 > トピックス 2008.5.28
ニュース&ナレッジ
情報・メディア・通信 (TMT:Technology, Media & Telecommunications)
トピックス 2008.5.28
Technology Predictions 2008, TMT Trends テクノロジー
デロイトリサーチ編著/抄訳 池末 成明
このトピックスは、デロイト トウシュ トーマツ(以下、DTT)の情報・メディア・通信(TMT:Technology, Media and Telecommunications)グループが編集した「Technology Prediction, TMT Trends 2008」を抄訳したものです。

仮想化が価値を生み出す
2007年には、新しいソフトウェア技術として仮想化が欧米を中心とする先進諸国で話題となりました。仮想化は、コスト削減、優れたセキュリティ、より効率的な資源の利用、優れた災害復旧、および節電などを実現すると言われており、多数の企業の情報システムが仮想化されました。2008年、法人顧客は、仮想化の可能性だけではなく、現実的な課題を検討するようになるでしょう。
第一の課題はタイミングです。法人顧客は、仮想化する情報システムの範囲を、どのタイミングで仮想化すべきか検討するようになるでしょう。たとえば、インターネットサービスを運営するシステムには、ピーク時の負荷に対処するための冗長性が組み込まれています。しかし、このようなシステムは仮想化された環境では動作しない恐れがあります。企業のデータベースも、利用可能な容量のほとんどをすでに利用しているという状況から、仮想化には適さないと考えられます。
一方、今後、法人顧客が仮想化を検討する分野はセキュリティだと思われます。また、法人顧客は、仮想環境のコストを厳しい眼で見直すことになるでしょう。仮想化により、ある分野ではコスト削減が実現しますが、ソフトウェアのライセンスやインフラ管理のための新しいソフトウェアなど、コストが増加するかもしれないからです。
こうしたさまざまな課題が明らかになるにつれて、仮想化は、従来の性急な導入の動きから、長期的な戦略の中で検討されるようになるでしょう。

レガシーシステムの人事管理
10年前には、「メインフレームは風前の灯だ」と言われていました。しかし、ここ数年、メインフレーム市場は成長を続け、設置ベースが年間約5%の伸びを見せています。2008年に毎日メインフレームが処理するトランザクションは300億件になると見込まれていますが、これは、世界のビジネスデータの70%を占める数字です。メインフレームは確実に息を吹き返しましたが、エンジニアの数が不足しています。人材不足に対処するには、いくつかの有望なアプローチがあります。
第一の方法は、アプリケーションをメインフレームから新しいIT環境に移植することです。しかし、プログラムが複雑で巨大であるため、その移植が難しい状況です。しかし、移植が困難であるがゆえに、メインフレームのニーズがあるのです。二つ目のアプローチは、スタッフの研修です。三つ目のアプローチは、メインフレームの利用技術を使いやすくするというものです。

ダイオードの光を
2008年、効率性が悪い白熱電球が白色LED(白色発光ダイオード、Light Emitting Diode)に取って代わられようとしています。白熱電球の発光効率(電力量に対して出力される光エネルギーの比率)はせいぜい2.6%ですが、現在のLEDの発光効率は最高で10%、次世代のLEDは最高で22%という高さを誇ります。また、LED電球は、最長で5万時間という長い耐用年数も実現しています。これは、毎日平均で8時間点灯した場合、17年間に相当し、白熱電球の50倍の寿命になります。
しかし、LEDには、明るさが足りず適正な色が発色しない、コストが高い、といったデメリットがありました。LEDの成功は、信号機、自動車および時計や携帯電話などの電子デバイスに限られていました。しかし、2008年、LEDは商業的に実現可能となり、強度と色に関する課題も解消されることになるでしょう。LED電球の当初の価格は、2008年は非常に高価格ですが、LEDが半導体テクノロジーであるということを考えると、18カ月ごとに製造コストの50%削減が見込まれるというムーアの法則が当てはまるはずです。
LED は半導体業界の数少ない高成長分野ですから、半導体業界はLED技術を向上させコストダウンを進めるに違いありません。

ナノテクノロジーのルネッサンス
ナノテクノロジーを利用した製品が市場に数多く出回っているにもかかわらず、ナノ粒子が環境中に放出された場合に生じる悪影響が懸念されています。しかし、ナノテクノロジーは、クリーンな発電、現行の電力消費量の削減、飲料水の提供、汚染された土地の清掃、有害廃棄物の削減、および耐久性に優れた携帯電源の実現など、いくつかの環境問題の解消に利用されています。このため2008年には、ナノテクノロジーを悪魔扱いする世論が好転するでしょう。
しかし、業界は、誇大広告や過剰宣伝を警戒しなければなりません。また、どんな新興技術の場合でもそうですが、導入の決定には常に、その経済性を忘れてはなりません。

匿名性から信頼性
ウェブの最大のメリットは匿名性だという主張をよく耳にします。ブログ、製品へのコメント、動画のアップロード、チャットルームでの会話およびオンライン百科事典への投稿など、インターネットへの書き込みを、すべて本名以外の名前で行うことができます。匿名性は、言論の自由を担保するための手段だととらえる意見もありますが、不正使用の危険性もあります。このため、2008年には、インターネットでの取引の際は毎回個人認証を求めるようにすることを求める意見が高まってくると思われます。
オンライン認証は、言論の自由を損なうと考えられていましたが、最終的には、企業側にとってもユーザー側にとっても好ましいものとなるでしょう。ウェブサイトにおける消費者の信用を高めれば、オンライン詐欺やその他の悪意のある行為が増え続けていることに関する恐れを沈めるのに役立つからです。

デジタル保護の価値の高まり
PC(パーソナル・コンピューター)の発売以来、PCの台数と、PC上に保存されるデータの価値は飛躍的に増えました。クレジットカード情報、住所録、ビジネスプラン、および有料のMP3の音楽などがすべて、一つのコンピューター上に保存されている場合もあります。データの価値を評価するには、代替費用を考えるという方法があります。また、支払った金額の他にも、データ損失の後処理のための時間やそれによる信頼性の失墜といったものは、さらに重大な評価要素になります。
今後、一部の利用者は、装置よりも、データの保護により多くの費用を費やすことになるでしょう。この傾向は、PCだけでなく、MP3プレーヤーや携帯電話、DVRや外付けハードディスクドライブといったその他の機器にも拡大するものと思われます。
販売価格の下落を受け、売上や利益の低下に直面しているコンピューター・メーカーは、データ保護などを含む補完サービスを立ち上げることで、その危機を脱することができるかもしれません。

プライバシーとの戦い
2008年、消費者のオンライン行動を読むウェブサイトに対する抵抗感が高まってくるものと思われます。企業は、オンラインのプライバシーに関するユーザー教育を提供するとよいでしょう。また、ネットサーファーには、自分で好みのプライバシーレベルを設定できる自立性を提供するとよいかもしれません。このとき、ユーザーは、自主性の一部を失う見返りとして、低コストまたは無料のオンラインサービスを得ることができるという点を認識しておく必要があります。
企業は、プライバシーを求める少数の声と、受け身な大部分の人たちが抱える真の懸念とを区別する必要があります。

XBRLが普及し、誰もが知っているキーワードに
XBRL(eXtensible Business Reporting Language)は、企業の財務報告書にタグ付けをする技術です。XBRLを採用すると、分析プロセスの自動化が容易になるため、財務分析を簡単に行えるようになります。
2008年、政府や金融機関は、XBRLの生産性と効率性におけるメリットの高さから、その導入を後押しするものと考えられます。企業にとっての最大のメリットは、財務データをアクセスしやすいようにまとめ、それを自動的に分析できるという点にあります。投資家にとっての最大のメリットは、会計が機械で読み取れるようになるため、分析が迅速化するという点にあります。
XBRLは、各方面に普及し、HTMLやGAAPと同じように誰でも知っているキーワードになるかもしれません。

デジタルエリートのデジタル格差
デジタル化の基本的なメリットのひとつは、データを0と1に変換することです。しかし、すべて同じように見える0と1でも、そこには大きな違いがあります。ほんの10年前に使用されていたデータ保存のためのフォーマットの中には、ほとんど使われなくなってしまったメディアもあります。OSやコンピューターのプラットフォームの違いもあります。ファイルタイプに複数の標準があることにより、その活用に制約がかかっています。これは大変に頭の痛い問題です。たとえば、X線画像については、現在はデジタルデータとして取り込み、保存および配布が行われています。しかし、閲覧ソフトがまだ標準化されていません。
テクノロジー業界は、長期的なデータ保存フォーマットを確立する必要があると思われます。デファクト・スタンダードの所有者が経済的メリットを得ますが、その標準を所有していない者は、そのデメリットを受け入れる勇気と、デメリットとメリットのバランスを取ることが必要でしょう。

水不足の課題と機会
人類は、かつては豊富だった資源を乏しいものにしてしまいました。今、地球上では、ある重要な資源の不足が問題となっており、人類史上最大の危機に直面しています。その資源とは水です。2008年、10億人以上の人々が清潔な水の不足に苦しむと推測されています。この危機に立ち向かうことが、2008年以降のテクノロジー業界に求められている最大の課題かもしれません。
しかし、ここにはもうひとつ大きな課題があります。それは、この水不足という人類の危機を乗り越えるための資金です。その投資に必要な資金の不足額は、今後20年間で1兆ドルを超えると考えられています。
テクノロジー業界は、水資源を大量に使う業界のひとつです。この最大の危機は、最大の機会でもあります。それは水の浪費の削減です。さらに、テクノロジー業界は、農業などの他の業界の水の利用技術においても貢献できるに違いありません。
以上
※全訳は、添付のファイルをご参照ください。
Technology Predictions 2008, TMT Trends テクノロジー Technology Predictions 2008,
TMT Trends テクノロジー

(PDFファイル)
原文はこちら (PDFファイル)
PDFファイルをご覧になるためには、AdobeのAcrobat Readerが必要です。 Get Adobe Reader
English 安全確保の措置 利用規定 プライバシーポリシー コンプライアンス・ホットライン
▲ページトップ
Member of Deloitte Touche Tohmatsu
Copyright (c) 2008 デロイト トウシュ トーマツ
Deloitte(デロイト)とは、スイスの法令に基づく連合組織体のデロイト トウシュ トーマツおよび相互に独立した個別の法的存在であるネットワーク組織のうちのメンバーファームのひとつあるいは複数を指します。デロイト トウシュ トーマツとメンバーファームの法的な構成についての詳細は、www.tohmatsu.com/deloitte/ をご覧ください。