キャッシュ・バランス・プラン2009.3.19 |
質 問
キャッシュ・バランス・プラン(CB)について、教えてください。
回 答
キャッシュ・バランス・プランは、確定給付企業年金制度及び厚生年金基金制度における給付額の算定方式の一種で、平成14年4月から導入が認められています。
1.計算方法の仕組み
拠出付与額とあらかじめ定められた指標等に基づく利率(再評価率)により計算された利息付与額の累積額が給付額となります。また、加入者毎に仮想勘定が設定され、個人の給付額を常に把握することができます(注:確定拠出制度のように実際に勘定を加入者毎に分離して設けるのではなく、「仮想勘定」)。
拠出付与額は、以下のいずれかによることとされています。
a. 定額
b. 給与×一定率(ここでの給与はCB専用のものでも可)
c. その他これに類するもの(ポイント制におけるポイントなど)×一定率
再評価率は、以下のいずれかによることとされています。
a. 定率
b. 国債の利回り
c. a及びbの組み合わせ(例:10年国債の利回り+1%)
d. b又はcに上限又は下限を定めたもの
2.特徴
キャッシュ・バランス・プランにおける給付額の計算方法は、確定拠出制度における拠出額に利息付与額を付したものと考えることができるため、確定拠出制度と確定給付制度の特徴を合わせ持つ混合型であると言われています。
3.会計上の特徴
現行の日本基準上、給付建制度(確定給付制度)として会計処理されます。従って、退職給付債務を認識する必要がありますが、市場金利の変化と連動する再評価率を採用したキャッシュ・バランス・プランの場合には、下図のように市場金利の変化による退職給付債務の変動を抑制する効果が期待できます。

なお、国際的な議論の中では、現行の日本基準のようなキャッシュ・バランス・プランの会計処理は様々な問題が生じるという指摘がなされており、IASBが平成20年3月に公表したディスカッション・ペーパー「IAS第19号『従業員給付』の改訂に係る予備的見解」においては、従来の計算方法ではなく、公正価値で測定する提案がなされています。日本においても退職給付会計基準の見直しの議論が開始されており、平成21年1月に「退職給付会計の見直しに関する論点の整理」が企業会計基準委員会より公表されています。
以上

