共同事業要件2009.3.4 |
質 問
資本関係のない競合他社との合併を検討していますが、法人税法に規定する「適格合併の要件(共同事業要件)」について教えてください。
回 答
被合併法人と合併法人(注1)の持分関係が50%以下の場合の合併について、法人税法で定める共同で事業を行うものと認められる要件(共同事業要件)を充足するときは、適格合併とされます(法人税法第2条第1項12号の8ハ)。法人税法上で定められている共同事業要件の概要を示すと以下のとおりです。
| (1) |
被合併法人の株主等に金銭等の交付なし |
被合併法人の株主等に合併法人又は合併親法人(注2)のいずれか一方の株式及び出資以外の資産が交付されないこと。利益の配当又は剰余金の分配として交付される金銭等は除きます。 |
法人税法第2条第1項12号の8 |
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(2) |
事業関連要件 |
被合併法人の被合併事業(注3)と合併法人の合併事業(注4)とが相互に関連すること(注5)。 |
法人税法施行令第4条の2第4項第1号、法人税法施行規則第3条 |
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(3) |
事業規模要件 |
被合併法人の被合併事業(注3)と合併法人の合併事業(注6)のそれぞれの売上金額、従業者の数、資本の金額(出資金額を含む。)、もしくはこれらに準ずるもの(注7)のうちいずれか1つの規模の割合がおおむね5倍を超えないこと。 |
法人税法施行令第4条の2第4項第2号、法人税基本通達1-4-6注 |
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経営参画要件 |
又は合併前の当該被合併法人の特定役員(注8)のいずれかと合併法人(新設合併の場合は、他の被合併法人)の特定役員のいずれかとが、合併後に合併法人の特定役員となることが見込まれていること。 |
法人税法施行令第4条の2第4項第2号 |
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(4) |
従業員引継要件 |
被合併法人の合併の直前の従業員(注9)のうち、その総数のおおむね80%以上に相当する数の者が合併後に合併法人の業務に従事することが見込まれていること。 |
法人税法施行令第4条の2第4項第3号 |
| (5) |
事業継続要件 |
被合併法人の被合併事業(注10)が合併後に合併法人において引き続き営まれることが見込まれていること |
法人税法施行令第4条の2第4項第4号 |
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(6) |
株式継続保有要件 |
合併直前の被合併法人の株主等で、合併により交付を受ける合併法人等の株式の全部を継続して保有することが見込まれる者(注11)の株式数と合併法人(注12)が有する被合併法人の株式数の合計が被合併法人の発行済株式等の80%以上であること(無議決権株式を除きます。)。 |
法人税法施行令第4条の2第4項第5号 |
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但し、被合併法人の株主等の数が50人以上である場合には、当該要件は不要です。 |
法人税法施行令第4条の2第4項かっこ書き |
(注1)新設合併の場合は、当該被合併法人と他の被合併法人。
(注2)合併直前に合併法人と当該合併法人以外の法人との間に直接完全支配関係(一方の法人が他方の法人の発行済株式等の全部を保有する関係。以下同じ。)があり、かつ、合併後に当該合併法人と当該法人(以下「親法人」)との間に親法人による直接完全支配関係が継続することが見込まれている場合における当該親法人をいいます。
また、当該合併の後に次の適格合併が行われることが見込まれている場合、上記の直接完全支配関係の継続については、次のとおり定められています。(法人税法施行令第4条の2第1項)
1)親法人を被合併法人とする適格合併:
当該合併後に合併法人と親法人との間に親法人による直接完全支配関係があり、当該適格合併後に適格合併に係る合併法人と当該合併に係る合併法人との間に当該適格合併に係る合併法人による直接完全支配関係が継続すること。
2)当該合併に係る合併法人を被合併法人とする適格合併:
当該合併の時から適格合併の直前の時まで当該合併法人と親法人との間に親法人による直接完全支配関係が継続すること。
(注3)被合併法人の合併前に営む主要な事業のうちのいずれかの事業をいいます。主要な事業は、各事業に属する収入金額又は損益の状況、従業者の数、固定資産の状況等を総合的に勘案して判定することになるものと考えます(法人税基本通達1-4-5を参照)。
(注4)合併法人の合併前に営む事業のうちのいずれかの事業をいいます。新設合併の場合は、他の被合併法人の被合併事業をいいます。
(注5)事業関連性の具体的な判定基準は、法人税法施行規則第3条に規定されています。
(注6)上記(注4)の事業であり、当該被合併事業(注3)と関連する事業に限ります。
(注7)客観的・外形的にその事業の規模を表すものと認められる指標をいいます(法人税基本通達1-4-6)。
(注8)社長、副社長、代表取締役、代表執行役、専務取締役、常務取締役、又はこれらの役員と同等に法人の経営の中枢に参画している者をいいます(法人税基本通達1-4-7)。
(注9)役員、使用人その他の者で、合併直前において被合併法人の合併前に営む事業に現に従事する者をいいます(法人税基本通達1-4-4)。
1)日雇で日給支払者は従業者の数に含めないことができます。
2)出向者等でも被合併法人の合併前に営む事業に現に従事する者であれば従業者に含まれます。
3)下請先の従業員は、従業者に該当しません。
(注10)合併法人の合併事業と関連する事業に限ります。
(注11)
1)合併後に当該者を被合併法人とする適格合併を行うことが見込まれている場合:
合併後に当該者が当該株式の全部を保有し、適格合併後に適格合併に係る合併法人が当該株式の全部を継続して保有することが見込まれるときの当該者
2)合併後に合併法人(注12)を被合併法人とする適格合併を行うことが見込まれている場合:
合併の時から適格合併の直前の時まで当該株式の全部を継続して保有することが見込まれるときの当該者
(注12)被合併法人の株主等が合併親法人株式の交付を受ける場合にあっては、親法人を含みます。

