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会計方針の変更

2004.12.24

著者: トーマツ リサーチ センター

質 問

正当な理由による会計方針の変更について概要を教えてください。

回 答

I.会計方針の変更の類型と取扱い

1.複数の会計処理が認められている場合の会計処理の変更

   企業会計上、1つの会計事象等(会計事象や取引)について一般に公正妥当と認められる複数の会計処理が認められており、その中から1つの会計処理を選択適用する場合において、従来から採用している認められた会計処理から他の認められた会計処理への変更は、正当な理由による変更に限り、会計方針の変更となります。
 また、セグメント情報のように財務諸表に係る注記の内容を変更する場合にも、会計方針の変更に該当する場合があります。

2.表示方法の変更と会計方針の変更

(1) 表示方法の変更
   貸借対照表や損益計算書において、合理的根拠又は理由による流動資産、固定資産、営業損益等の同一区分内での勘定科目の区分掲記、統合あるいは勘定科目名の変更等は、単なる表示形式上の変更にすぎないため、会計方針の変更には該当しません。
 例:金額的重要性により「その他の流動資産」に含まれている「短期貸付金」を区分掲記
(2) 会計方針の変更
   貸借対照表や損益計算書において、流動資産から固定資産に区分を変更するなど流動資産、固定資産、営業損益等の区分を超えた変更により財務情報に重要な影響を与えて表示方法を変更するものは、会計方針の変更に該当します。
 なお、有価証券又は販売用不動産等の保有目的の変更等会計基準等の規定により表示区分を変更する場合は、会計方針の変更には該当しません。

3.会計基準等の改正に伴う会計方針の採用又は変更

   会計基準等の改正(既存の会計基準の変更、新基準の設定、実務指針等の公表・改廃、法令の改正等含む。)によって、特定の会計処理又は表示方法の採用が強制され、他の会計処理又は表示方法の選択の余地がない場合も、正当な理由による会計方針の変更になります。

4.会計方針の変更に類似する事項

  下記の事項は、会計方針の変更には該当しません。
  (1) 会計上の見積りの変更
  (2) 重要性が増したことに伴う本来の会計処理への変更
  (3) 新たな事実の発生に伴う新たな会計処理の採用
II.会計方針の変更における正当な理由

会計方針は継続適用が原則ですが、正当な理由がある場合に限り変更することが認められています。
 上記の通り、会計基準等の改正に伴う会計方針の採用又は変更は、正当な理由があるものとされていますが、それ以外に会計方針を変更する場合の正当な理由については、以下の事項により判断することになります。

  (1) 会計方針の変更は企業の事業内容及び企業内外の経営環境の変化に対応して行われるものであること
  (2) 変更後の会計方針が一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に照らして妥当であること
  (3) 会計方針の変更は会計事象等を財務諸表により適切に反映するために行われているものであること
  (4) 会計方針の変更が利益操作等を目的としていないこと

以上