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2011.03.31付 「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等の公表について解説

四半期財務諸表

著者: テクニカルセンター 米村 郁代

金融庁は、平成23年3月31日に「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等を公表した。これは、企業会計基準委員会(ASBJ)が公表した「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(平成21年12月4日)及び当該会計基準を受けて公表された「四半期財務諸表に関する会計基準」の改正(平成22年6月30日)並びに「四半期財務諸表に関する会計基準」の改正(平成23年3月25日)等に対応するために、四半期連結財務諸表規則、四半期財務諸表等規則、開示府令、監査証明府令等を改正するものである。

<改正された規則等>
・四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(「四半期連結財務諸表規則」という。)
・四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(「四半期財務諸表等規則」という。)
・中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(「中間連結財務諸表規則」という。)
・中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(「中間財務諸表等規則」という。)
・連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
・財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
・上記各規則の取扱いに関する留意事項について(ガイドライン)
・企業内容等の開示に関する内閣府令(「開示府令」という。)
・企業内容等の開示に関する留意事項について
・財務諸表等の監査証明に関する内閣府令(「監査証明府令」という。)


1.四半期報告の簡素化関係

(1)四半期連結財務諸表規則及び四半期財務諸表等規則の主な改正
(「四半期財務諸表に関する会計基準」等の改正内容については、解説記事参照)

四半期(連結)損益計算書等の開示対象期間
累計期間に係る四半期(連結)損益計算書のみの作成を義務付け、会計期間(3ヶ月)に係る四半期(連結)損益計算書の作成を任意とする。四半期連結包括利益計算書についても同様。

四半期(連結)キャッシュ・フロー計算書の作成
第2四半期(連結)累計期間に係る四半期(連結)キャッシュ・フロー計算書のみの作成を義務付け、第1及び第3四半期(連結)累計期間に係る四半期(連結)キャッシュ・フロー計算書の作成を任意とする。ただし、第1四半期(連結)累計期間に係る四半期(連結)キャッシュ・フロー計算書を作成する場合は、第3四半期(連結)累計期間に係る四半期(連結)キャッシュ・フロー計算書を作成しなければならない。
なお、四半期(連結)キャッシュ・フロー計算書を作成しない場合には、当四半期累計期間に係る減価償却費及びのれんの償却費を注記しなければならない。また施行日(平成23年4月1日)以後に開始する連結会計年度の開始の日に負ののれんの未償却残高がある場合には、当四半期連結累計期間に係る負ののれんの償却額を注記しなければならない。

削除された主な注記
以下の項目が削除されている。なお、手形割引高及び裏書譲渡高の注記については、四半期連結財務諸表規則及び四半期財務諸表等規則において規定する条文が削除されたが、ガイドラインにおいて偶発債務の注記に含めて規定されている。
簡便な会計処理に関する記載
ストック・オプションに関する注記
資産除去債務に関する注記
賃貸等不動産に関する注記
担保資産の注記
たな卸資産及び工事損失引当金の注記
1株当たり純資産額の注記

発行済株式に関する注記

自己株式に関する注記
新株予約権等に関する注記
リース取引に関する注記
開示対象特別目的会社に関する注記
企業結合に関する注記(プロフォーマー情報関係、逆取得関係)
税金費用を一括記載した旨の注記
第1四半期及び第3四半期において省略可能な注記
金融商品等に関する注記(金融機関等の場合は省略不可)
たな卸資産の内訳注記
販管費の内訳注記

その他
金融商品に関する注記については、金融商品について、四半期(連結)貸借対照表計上額と時価との差額及び前年度に係る(連結)貸借対照表計上額と時価との差額に重要性が乏しい場合には、注記を省略できるものとされた。


(2)開示府令(第四号の三様式等)の改正
記載の廃止又は簡略化の主なもの(四半期報告書)

「主要な経営指標等の推移」について
当四半期連結累計期間及び前年同四半期連結累計期間に係るもののみ記載を求めることとし、四半期連結会計期間に係るものの記載は要しないこととする。ただし、四半期連結会計期間に係る四半期連結損益計算書を記載しない場合であっても、1株当たり四半期純利益金額又は純損失金額については、当四半期連結会計期間及び前年同四半期連結会計期間に係るものについても記載する必要がある。

「関係会社の状況」、「株価の推移」については、記載を要しない。

「事業の内容」については、従来、四半期連結会計期間に重要な変更があった場合に記載が求められていたのに対し、四半期連結累計期間に重要な変更があった場合に記載することとされた。

「事業等のリスク」は四半期連結累計期間での記載とされたが、「経営上の重要な契約」については従前と同様、四半期連結会計期間のままとなっている。

「従業員の状況」、「生産、受注及び販売の状況」及び「設備の状況」については項目が削除されたが、当四半期連結累計期間に著しい変動があった場合に「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に含めて記載する。

「新株予約権等の状況」については、従来は当四半期会計期間の末日において発行残高がある場合に記載が求められていたが、当四半期会計期間において新株予約権証券が発行された場合に記載する。

第1四半期会計期間及び第3四半期会計期間における大株主の異動の注記については、記載を要しない。

なお、有価証券報告書の「その他」において記載されていた各四半期(連結)会計期間に係る売上高、税金等調整前四半期純利益、四半期純利益等の情報は、累計期間について記載する。ただし、1株当たり四半期純利益金額又は純損失金額は、各四半期(連結)会計期間についても記載する。

(3)適用時期
平成23年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度に属する四半期(連結)会計期間及び四半期(連結)累計期間に係る四半期(連結)財務諸表並びに当該事業年度に係る四半期報告書について適用する。

2.「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(遡及基準)関係

(1)

比較情報の作成
遡及基準の適用に伴い、年度の財務諸表と同様に、四半期(連結)財務諸表及び中間(連結)財務諸表についても比較情報の作成が必要とされた。
※比較情報は、前期の財務諸表を当期の財務諸表との期間比較等の観点から、必要に応じて修正して作成されたものと位置づけられる。
(2) 会計方針の変更を行った場合の影響額等
従来、会計方針の変更を行った場合の影響額の注記については、変更前の会計方針を当期に適用した場合の影響額等を注記することとされていたが、遡及基準の適用に合わせ、変更後の会計方針を前期以前に遡って適用した場合の前期の純損益、その他の重要な項目への影響額等を注記することとされた。
(3) 注記の新設
遡及基準(企業会計基準第24号及び企業会計基準適用指針第24号)において求められている注記事項が、四半期連結財務諸表規則、四半期財務諸表等規則、中間連結財務諸表規則、中間財務諸表等規則において規定された。
(4) 監査証明府令の改正
四半期(連結)財務諸表及び中間(連結)財務諸表についても、年度の財務諸表と同様に、比較情報を含む当期の財務諸表に対する監査証明に一本化する改正が行われた。
(5) 適用時期
平成23年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度に属する四半期(連結)会計期間及び四半期(連結)累計期間に係る四半期(連結)財務諸表並びに当該事業年度に係る四半期報告書、又は平成23年4月1日以後開始する中間(連結)会計期間に係る中間(連結)財務諸表及び半期報告書について適用する。また、(4)については、平成23年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度に係る四半期(連結)財務諸表の監査証明に適用する。
ただし、(3)における遡及修正に係る注記に関して、経過措置が設けられているため、留意されたい。

以 上