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2011.12.05 Automotive Newsletter 特別号第2弾 自動車業界 新時代の幕開け

著者: デロイト トーマツ コンサルティング株式会社 自動車セクター

はじめに

2010~2011年は、電気自動車(EV)の本格普及に向けた大きな転換点である。多くの国が2020年に向けた積極的なEV普及目標を掲げ、かつその実現に向けて、購入補助金支給および減免税、充電インフラ整備支援、開発補助・支援など、様々な具体策を打ち出している。また自治体レベルでも、各国政府政策と連動するEV普及支援策を展開している。
反面、EV本格普及の鍵を握る消費者は、果たしてEVをどのように受け止めているのか。彼らは、EVを受容するのだろうか?自動車業界関係者や政府関係者、また電力業界関係者など、直接・間接的にEVに関わる人々の多くは、消費者のEVに対する意識、受容の可能性について、強い関心を寄せている。

EV消費者意識調査

デロイト トウシュ トーマツ(DTTL)グローバル製造業インダストリーグループは、消費者のEVに対する意識を測るため、17カ国13,000人以上を対象としてグローバルで調査を実施した。本調査は、EVの購入意向、価格、航続可能距離、充電時間など主要な購買要因などを質問している。この調査結果を元にした、世界17カ国差異比較、および日本の消費者意識の経年変化比較の分析結果を紹介する。

世界17カ国差異比較
17カ国を比較した結果、先進国に比べ、新興国でEV購入意向が高い傾向にあることがわかった。地域差は見られるものの、EV購入に関心を寄せる消費者は各国で一定規模存在している。彼らがEVを購入するにあたり、影響を及ぼす6つの要素について消費者意識の差異を分析した結果、消費者の期待と現在のEVの実力との乖離は世界共通であることがわかった。

I.航続可能距離
 大多数の消費者はガソリン車同等の距離を求める

II.充電時間
 大多数の消費者が望む充電時間は2時間以下

III.価格プレミアム
 
消費者はEVに対し価格プレミアムを支払いたくない

IV.購入価格
 
消費者は「低価格車」同等の価格を希望する傾向

V.燃料価格
 ガソリン価格高騰はEVへの関心を引き上げる

VI.燃料価格
 燃費技術の向上はEVの普及阻害要因となり得る


日本経年変化比較
日本においても、2010年は自動車メーカーによる量産化が相次ぎ、また政府・自治体による支援策も活発であった。そして日本の消費者にとって、EVは現実のものとなった。こうした転換点を経て、果たして消費者の意識には変化が見られたのであろうか?

  • EV購入意向変化
    「潜在的初期採用者」の割合は半減
  • EVに対するイメージ変化
    全ての項目でイメージダウン
  • EV購入の障壁変化
    希望する価格・距離に大きな変化は見られない

EVの普及に向けて
将来のEV普及に向けては、世界共通で、消費者の期待とEVの実力とのギャップにいかに対峙していくかが鍵となる。

1) EV価値向上に向けたイノベーション
 1. 持続的イノベーション
 2. ローエンド型イノベーション
 3. 新市場型イノベーション

2) 全ステークホルダーの協力
走行中にCO2を排出しない移動手段であるEVは、サステナブルな社会の成立に向けて重要な役割を果たしうる存在だ。全ステークホルダーがその必要性を認識して相互に協力することができれば、EV普及は現実のものとなるだろう。

以上


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