2010.05.14 クラウドコンピューティングの変化の見通し 第3回 クラウドコンピューティングの成長予測 |
このトピックスは、デロイト トウシュ トーマツの情報・メディア・通信(TMT:Technology, Media and Telecommunications)グループが編集した『Cloud computing: forecasting change』から興味深いテーマを抜粋して翻訳したものである。
クラウドコンピューティングについて、全4回に分け、その推進要因と慎重要因、成長予測、主要プレイヤーなどについて解説を行う。第3回目である本稿では、「クラウドコンピューティングの成長予測」について整理してみたい。
(ご参考)
クラウドコンピューティングの変化の見通し
第1回 クラウドコンピューティングとは何か
第2回 クラウドコンピューティングの推進要因と慎重要因
第4回 クラウドコンピューティングの主要プレイヤー
クラウドの潜在成長性
デロイトは、クラウド(クラウドコンピューティング)の潜在成長性について次のように考えている。
今日の経済、社会、技術、環境的なトレンドはクラウドの成長に有利に働き、2008-2013年の期間にわたって年平均成長率24%で急激に成長すると予測する。
図1に示すように、SaaSがクラウドマーケットの多くの部分を占めることを指摘する一方で、PaaSとIaaSが今後、より高度な潜在成長力を秘めていることも指摘している。
図1 クラウドの潜在成長性

SaaSマーケットの成長
デロイトはSaaSマーケットの成長性について次のように考えている。
今日のSaaSマーケットの規模は世界全体で81億USDほどであり、エンタープライズアプリケーションマーケットのうちの7.7%を占めている。そして2013年には178億ドルの規模に達すると予想する。
2013年には、エンタープライズアプリケーションマーケットにおいて、オンプレミスアプリケーションが低い成長率にとどまる(~4.1%)のに比べ、SaaSのシェアははるかに高い規模になる(~13.2%)と予想している。
また、今後数年間は、規模の大小を問わない多数のベンダーがSaaSに投資し続け、単にSaaSは標準化されたビジネスプロセスにのみ利用することができるものというイメージをくつがえし、多くのアプリケーション機能を提供するだろう。
IaaSマーケットの成長
デロイトはIaaSマーケットの成長性について次のように考えている。
IaaSマーケットの規模は2008年に9.69億USDの規模であるが、2013年には80億USD以上に増加すると予想している。それは、クラウドマーケット全体の31%のシェアを占めることになるだろう。現在は低成長のマーケットだが、堅実な潜在力があると推測している。
PaaSマーケットの成長
デロイトはPaaSマーケットの成長性について次のように考えている。
PaaSは、現時点では約5000万USD程度のマーケット初期段階の状態といえ、アプリケーション開発マーケット全体のおよそ1.5%にしか相当しない。
しかしながら、SaaSが急激に成長していることで、PaaSマーケットはそのサービスの開発基盤として今後5年間50%超の高成長となり、2013年にはマーケット規模は4億USDに達すると予想される。
この成長は、主として開発コスト削減のために既存インフラのAPIを公開するなど、高い技術力を持ったPaaS構築・提案能力がある独立系のソフトウェア会社によってもたらされると予想される。
図2 各マーケットの成長予測
以上
(ご参考)
クラウドコンピューティングの変化の見通し
第1回 クラウドコンピューティングとは何か
第2回 クラウドコンピューティングの推進要因と慎重要因
第4回 クラウドコンピューティングの主要プレイヤー

