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行動様式-「アーキタイプ」について


従来の従業員意識調査などでは、普遍的な分類方法や共通用語がなかった、組織やメンバーの行動様式に関する分析について、「As One」プログラムでは、2年以上の歳月をかけ、大組織で従業員が協働する際の心理・行動パターンを研究してきました。この研究結果に基づき、これまでは中央集権的な「指揮命令型」組織か、自律・分散・強調的な「ネットワーク型」組織かといった二元論で語られることが多かった組織論において、目標設定のスタイルと実行のスタイルの2軸から、8つの行動様式(アーキタイプ)に明確に定義分類しました。


8つの行動様式
オーナーとテナント
建築家と職人
プロデューサーとクリエイティブチーム
議員と市民
コミュニティリーダーとボランティア
キャプテンとスポーツチーム
指揮者とオーケストラ
司令官と部隊
  • 縦軸-目標設定のスタイル(Strategy Setting):組織が目標に関する意思決定を行う際、統制をきかせて目標を設定するのか(トップダウン志向)、それとも現場の自主性に任せて目標を設定するのか(ボトムアップ志向)という軸です。
  • 横軸-戦略実行のスタイル(Execution Mode):集団として行動を起こす際に、全体最適や効率を重視して詳細に指示を出すのか(マイクロマネジメント志向)、それとも個人や現場の創意工夫を重視してゴールの提示にとどめるのか(マクロマネジメント志向)という軸です。

それぞれの行動様式については、世界共通でイメージしやすいリーダーと部下の関係を設定し、グローバル企業による各地域・各国での比較はもちろん、国、業界、組織を選ばずあらゆる企業に適用が可能となっています。

8つの行動様式に優劣はありません。「クライアント企業が置かれている環境や達成したい変革に最も適した行動様式は何か」、「変革の旗振り役(リーダー)とその構成員(フォロワー)との行動様式にギャップはないか」といった視点で調査・分析を行い、戦略実行力の強化に向けた提言を行います。



「オーナーとテナント」

オーナーとテナントの組み合わせは、地主のトップダウン的な戦略と権力が基礎となっている。彼らは価値あるもの、あるいは希少な資源の調達手段を支配している。オーナーは、自分たちが所有する資源の価値を最大化するにはどうしたらよいかを考えた上で、テナントの受入れ条件を決定する。テナントは自らの意思でオーナーの下に参画するかを決めるが、多くの場合、それは彼らにとって最良の選択肢だからである。しかし、ひとたびテナントが入居すると、オーナーはテナントが従うべきルールを制定し、最も利益を上げるテナントを報奨することで自らの権力を維持する。その結果、時が経ちテナントの数が増えるほど、オーナーの権力は増大する。

オーナーとテナント

「建築家と職人」

建築家と職人の組み合わせは、何らかのビジョンを持つ建築家が、多彩な能力を持った職人たちを集め、創造的に協働させることにより、実現不可能に思える夢を実現するものである。彼らが追求しているビジョンは非常に独創的かつ野心的であるため、従来のやりかたを踏襲していては到底実現することができない。したがって、多くの場合、職人たちはその実現手段を根本から考え直すことが求められる。職人たちは、よく考えられた作業のサイクルを守っていくことにより、野心的な納期やマイルストーンを達成することに意欲を燃やす。各マイルストーンを着実に達成することで、職人たちは建築家が描いた夢を実現するための階段を一つずつ上ることになる。

建築家と職人

「プロデューサーとクリエイティブチーム」

プロデューサーとクリエイティブチームの組み合わせは、クリエイティブチームが優れた仕事をし、天賦の才能を開花させられるよう、プロデューサーが自由を与えるというものである。この組み合わせは、伝説的でカリスマ性のあるプロデューサーが、独創的で能力のある各個人をチームとして結集させることにより目的を達成する。クリエイティブチームは、オープンで協調的な文化に基づいて、頻繁な打ち合わせや意見交換を通じてアイディアを生み出す。その一方で、プロデューサーはビジョンの提示や全体の進捗管理に注力することになる。また、創造力の限界を越えるために、チーム内で異なった意見をぶつけ合うことが推奨される。彼らが業界で長く活躍するためには、プロデューサーとクリエイティブチームは常に新しく革新的なアイディアを生み出し続ける必要がある。

プロデューサーとクリエイティブチーム

「議員と市民」

議員と市民の組み合わせは、議員によって示された、守るべき価値観や憲法に対する強い責任感を基盤とするアーキタイプである。議員と市民の両方が主権を持ち、市民は民主主義的な価値観や表現の自由、自主の精神を拠りどころとしている。市民は自立性を有していることから、共同体の構造は柔軟であり、市民を組織化するためのフレームワークや指示・命令は存在しない。その代わりに、市民の進むべき方向性は、彼ら同士が意見をつき合わせたり協働したりすることで形成されていくものである。議員は市民を導く知性を体現しており、共同体に関してどのような意思決定がなされているのかを監督している。

議員と市民

「コミュニティリーダーとボランティア」

コミュニティリーダーとボランティアの組み合わせは、ボランティアによるボトムアップ的な意思形成が基盤となっている。ボランティアは自律的で独立した意思決定能力と、意見を表明したいという意志を強く持っている。コミュニティリーダーは、感情に訴えかける語り口とボランティア活動の機会を提供することによって、ボランティアの関心を刺激する。コミュニティリーダーはボランティアに対して直接的な権力を殆ど有していないが、ボランティアからの信頼を獲得し、その活動をブランドとして確立し、そして彼らのモチベーションの源泉を理解することにより、ボランティアの興味を惹きつけている。各ボランティアは、共通のスローガンや啓蒙的な利己心を通じて互いに親しくなる。

コミュニティリーダーとボランティア

「キャプテンとスポーツチーム」

キャプテンとスポーツチームの組み合わせは、最小限の階層しか持たず、新たな戦略や困難に素早く適応しながら、まとまりを維持しつつも活動的な一つの生命体のように行動するアーキタイプである。各メンバーは自らのチームに対して強い帰属意識を持っている。彼らは広範かつ網の目状に張り巡らされたコミュニケーション経路を持っており、すべきことが明確にされた反復型のタスクを実行する。スポーツチームは強い仲間意識と信頼関係とで結ばれており、そこでは個人のニーズよりも集団としての利害が勝ることになる。キャプテンはチームの一員として勝負の舞台に立ち、チームメンバーに自信を持たせ、モチベーションを高める役割を担う。

キャプテンとスポーツチーム

「指揮者とオーケストラ」

指揮者とオーケストラの組み合わせは、指揮者が決めた通りに、正確性と効率性を持って任務を遂行することに重きを置いており、詳細な筋書きと明確な役割設定を基盤としている。オーケストラの団員は同じような経歴を持ち、任務遂行上求められる能力を身につける為に十分な鍛錬を積むことが求められる。それゆえ、団員を選抜する際は、厳格な文化へ適応できるかどうか、筋書き通りの任務遂行が出来るかどうかが重視される。演奏者にとってオーケストラに所属することは、自らが得意とする仕事に専念しながら生計を立てる最も良い方法と言える。

指揮者とオーケストラ

「司令官と部隊」

司令官と部隊の組み合わせは、指揮命令・管理型の文化、明確な目標、そしてそれを実行に移すための階層的な組織を特徴としている。部隊の主たる活動内容は、内容や手順が明確にされた任務を遂行することである。部隊は、各階層で明確に定められた役割をきちんと果たし、組織階層の中で昇進することに強く動機づけられる。部隊は軍隊の持つ文化を理解し、特殊能力を習得するために、高度に専門化された訓練を受ける。司令官は、部隊を動機づけ、指揮をとるために、トップダウンで権威主義的な指揮命令を行う一方で、部隊は、ミッションの実行や軍隊という組織そのもの、そして互いを助け合うことを固く心に誓っているのである。

司令官と部隊

「As One」プログラムに関するお問い合わせ

DTC_As_One@tohmatsu.co.jp

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