不祥事は、自組織内に要因のあるクライシスです。不祥事が発覚すると、企業には適切な事後対応(ステイクホルダーへの説明や謝罪など)、原因究明や再発防止策の策定などが求められます。トーマツでは、不祥事の早期発見から初期対応、原因究明と再発防止策の策定に至るまでトータルにサポート致します。

図中のテキストボックスは各サービスへのリンクになっております
不祥事管理支援サービスの種類
危機管理3点セット
・Webモニタリング(インターネット上の風評検索代行サービス)
・ホットライン(内部・外部通報外部受付窓口)
・クライシストレーニング(不祥事発生時のクライシス対応研修)
付随サービス
・リスク評価・リスク診断
・不祥事発生時の外部調査委員会支援サービス
危機対応フローのイメージ

危機発生前後における各サービスの説明
●危機発生以前
危機の感知機能に関するサービス
未知の脅威に対する危機管理(クライシスマネジメント)には、大きな被害を招く以前に収束させられる場合と、被害が甚大になる場合の2種類があります。その分岐点にあるのは組織の危機に対する感知機能と考えられます。
不祥事に繋がりそうな危機の芽を早期に感知し、消化に努める事で事態が拡大・深刻化することを防ぐ事ができます。危機の芽を早期に感知するためには以下のような手法が考えられます。
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アナログな情報※1の
感知機能の例 |
デジタルな情報※2の
感知機能の例 |
組織内部
から発せられる情報 |
・内部通報制度の運用
・リスク評価・リスク診断の実施 |
・経営管理数値の異常値検出
・メール、イントラ、掲示板等社内デジタル情報の分析 |
組織外部
から発せられる情報 |
・外部通報制度の運用
(仕入先、取引先等からの通報)
・お客様相談室のクレーム分析 |
・インターネット上の風評検索 |
※1 アナログな情報:人同士の直接対話によって得られる情報
※2 デジタルな情報:ITで収集もしくは分析可能な情報
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組織内部から発せられる情報の感知
- 内部通報制度(内部・外部通報外部受付窓口)
- 組織内の不祥事に関する主要な通報先として①組織内部、②監督官庁や警察・検察等(通報の対象である法令違反行為について処分又は勧告等を行う権限のある行政機関)、③マスコミの三種類が考えられます。企業は内部通報制度を設置することにより、従業員が外部(②の監督官庁等や、③のマスコミ等)に虚偽の事実を含む、あるいは企業内で解決すべき問題の内部告発を行うリスクを軽減し、自組織内における問題解決機能(自浄機能)を強化する事ができます。
- 内部通報制度は社内のコンプライアンス部等に設置するほか、社外に委託する方法もあります。内部通報の受付窓口を社外に設置することで以下のようなメリットが考えられます。
- 従業員規模が小さい企業においても通報者の匿名性を担保しやすい
- 企業ぐるみの不正隠ぺいを予防することができる
- コンプライアンスに取り組む企業の姿勢を社内外にアピールする事ができる
- 通報の多数を占める相談・愚痴の対応による受付担当者の心的負担を軽減できる
- 不定期な問合せ対応とその記録作業から受付担当者を解放できる
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- リスク評価・リスク診断
- 組織内部からの発報を感知するもう一つの手法としてリスク評価・リスク診断があります。業務の責任者・担当者自らが当該業務に関するリスクを評価する手法のことで、我々はコントロールセルフアセスメント(CSA)の中でも特にリスク評価に的を絞った活動を指して、リスク評価・リスク診断(RSA)と呼んでいます。
業務責任者・担当者が自らリスク評価に取り組み、議論すると、リスクマネジメントに対する意識を高める事ができます。また、全社的なリスクの所在を明らかにし、その影響の大きさを評価するリスクアセスメント活動を実施することで、危機の芽の早期発見につながるとともに、リスクの影響の大きさに応じた管理策の実行や、優先的に取り組むべきリスクの判断が可能になります。
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組織外部から発せられる情報の感知
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- ホットライン(内部・外部通報外部受付窓口)
- 組織内の不祥事について、組織外部からの人間(仕入先等)による通報を受け付けるのが外部通報制度です。外部通報制度の運用により、組織を外部から監視する機能を強化でき、不祥事を予防する効果が期待できます。また、不祥事あるいはその可能性を感知した組織外の人間が監督官庁等やマスコミ等に対して虚偽の事実を含む、あるいは企業内で解決すべき問題の内部告発を行うリスクを軽減し、自組織内での問題解決機能(自浄機能)を強化する事ができます。
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- Webモニタリング(インターネット上の風評検索代行サービス)
- 掲示板、ブログ、twitter等のインターネット上におけるコミュニケーションツールの登場により、個人が簡単に不特定多数の人に向けて情報を発信することが出来るようになりました。
これらのツールから発信される商品レビューや口コミ等の情報は、企業等の編集を介さず、利用者の声を直接聞くことができる等の理由から急速に消費者の間で浸透し、商品の売上や評判の形成に対する影響力を拡大してきています。このような情報は、「企業名」や「商品名」などで検索を行った場合、検索結果の上位に表示されることがあり、企業に対して良い効果をもたらす場合もある一方、ネガティブな情報であれば企業の信頼を損なう深刻な風評被害に発展する恐れもあります。
ネガティブな情報は早期に発見し、被害が拡大する前に適切に対応することが企業にとって重要な経営課題となっています。
●危機発生後
不祥事によって失った社会的信頼を取り戻すためには、事実・発生原因等を解明し、再発防止策を策定することで、不祥事を二度と起こさないことを外部にアピールすることが重要です。
その際、組織と独立性の高い外部有識者(弁護士、研究者・ジャーナリスト、大学教授、公認会計士・コンサルタント、不正調査の専門家、行政等)で組成する外部調査委員会を設置する事で事実解明に透明性と客観性を持たせることができ、調査手法や再発防止策に関する専門的なアドバイスが受けられるというメリットがあります。
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外部調査委員会の事務局の役割
- 外部調査委員会は事件の経緯や社内事情に関してはまったくの白紙状態で集まるため、調査を開始する前に企業側からある程度の情報提供を受ける必要があります。このような情報の提供などを行うため、外部調査委員会と企業の連携をサポートする事務局を設置する必要があります。そして、委員に提供される証拠や情報および照会される証人が事実を明らかにする上で偏重や不足があってはならないため、その事務局にもある程度の独立性が要求されます。
外部調査委員会の主な職務として、以下のようなことが挙げられます。
- 外部調査委員会の設立主旨や目的の案提示
- 委員の選定に関する基礎情報の提供
- 各委員のスケジュール調整と委員会の開催
- 証拠の選定と収集
- 証人の選定協力と日程確保
- 各委員の調査補佐
- 調査報告書の構成案作成
- 委員間の意見調整
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外部調査委員会運営の難しさ
- 外部調査委員会を運営していく上で、以下の様な難しさに直面する事が考えられます。
- 運営の遅延
- 外部調査委員の報告書提出にはある程度のスピードが要求されます。しかし、外部調査委員会は複数人で構成され、それぞれが本業と同時並行で委員会活動を行うことになるため、調査時間の確保や委員会出席が困難である場合が多くあります。
そのため、委員に招へいする時点で予定を聞いておく、暫定スケジュールを知らせておくなどの配慮が必要となります。また、最も内容をよく知る関係者が当局に拘束されていたり、主要な証拠が押収されていることもあります。委員会と事務局の士気は高いが開店休業ということにならないよう、周辺から情報を積み上げておき、関係者の拘束が解かれてから主たる情報の収集に着手するというような、作業手順のひと工夫も必要です。
- 委員間の意見の食い違い
- 外部調査委員会は、最終的には一つの結論を導き出し、報告書としてまとめ上げる必要があります。しかし、その過程で以下のような問題が生じる可能性があります。
- 専門分野の違いによる、報告書の構成に関する意見の不一致
- 企業への改善提言に関する意見の食い違い
- たとえば、企業への改善提言に関して、理想を追求してそれを提示しようとする委員と、現実的なステップを示そうとする委員の食い違いが起こる可能性があります。
委員が多忙であることと相まって、ひとたびこのような不一致が起きると、それを整合させることは容易ではありません。この不一致を避けるためには
- 報告書作成前に、報告書の項目単位で各委員の分担を明確にしてもらう
- 報告書の構成案や、情報収集に使用するフォーマット案を予め提示しておく
- などの準備作業が必要です。
- 組織外で公表された情報との相違
- 調査を進めていくと、企業の従業員等がメディアの取材に応えたことにより、調査事実とは異なる内容が公になる等、メディアが当局から得た情報に基づいて公表する情報、およびメディア自身が調査した事実に基づいて発せられる報道と、組織が調査した内容とに相違が生じる可能性があります。
隠ぺい等の悪意はなくてもそのような相違は生じるものであると想定し、相違している点に関してだけは、事実が法廷等で明らかになるまで伏せる等対処方法を予め定めておくことで大きなトラブルを防ぐことができます。
企業にとって、不祥事は社会的信頼を失う最も大きな要因の一つです。不祥事が発覚したとき、企業は自組織の危機管理体制を機能させ、適切に初期対応を行うとともに、正確な情報収集に基づいて緊急記者会見等を開催し、謝罪や注意喚起、対応方針の説明等を行わなければなりません。
- トーマツは、このようなクライシス発生時における危機管理体制による初期対応を危機管理プロセスと呼び、利害関係者へのコミュニケーション活動のことをクライシスコミュニケーションと呼んでいます。危機管理プロセスとクライシスコミュニケーションで、以下のような陥りやすい間違いを犯す事で世間の信頼を取り戻すどころか、かえって反感を買ってしまうこともあります。
- 危機管理プロセスについて
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- 危機対策本部の設置が遅い
- 自組織にとって不利益な情報を開示しない
- 正確な情報収集を実施する体制が整っていない
- 外部の利害関係者との窓口を瞬時に一本化できない
- クライシスコミュニケーションについて
- 記者会見の開催やプレスリリースのタイミングが遅い
- 会見会場に記者が入りきらなかった
- 会見者が原稿を棒読みしてしまう
- 会見者の発言内容が言い訳に終始していて、誠意が伝わらない
- 専門用語を多用していて説明が分かりづらい
- 会見者同士で会見中に顔を見合わせたり、打ち合わせをしてしまう
- 未確認の情報を事実として公表し、後日誤りである事が発覚してしまう
- また、取材や記者会見等メディアを通じたコミュニケーションにおいては、企業が発信した内容は一部しか報道されません。誤解を招くような表現や、言い間違い等による失言は、本来の意図とは異なるメッセージとして世間に伝わってしまう可能性もあり、注意が必要です。
このようなメディア特有の注意点や取材対応のポイント、自身の癖(話し方やしぐさ)等は事前に把握しておくことで、いざ危機が発生した際には適切な対応ができるようになります。